evidence

研究者が自分の取り組むテーマについて考察するときに『科学的根拠』を拠りどころにするのは当然だと思います。いや、しなくちゃならないものなんだろうな。前提条件がないことには研究の積み重ねなんかできるワケないんだから...。

でも研究室の外に出たら、『エビデンスなんぞクソ喰らえっ』ってなるのが一流だと思う。科学的根拠がなくても、効果の認められていることはたくさんあるし、本人が望んで試そうというのを頭ごなしに否定するのはどうかと思う。自分の中の常識との照らし合わせもせずに、科学的根拠のないものは全てが否定されなければならない、なんぞというのは自分の矮小さを自分で言いふらしているだけだろうに...。

もちろん、なんでも鵜呑みにしてしまうのは論外ですけど、それぞれの専門分野と呼ばれる道に進む時に学んでいるのは、それまでの分野の研究をなぞりながら、自分の中に判断する力だと思う。

「君がこれから学ぶのは知識ではありません。研究成果を上げることでもありません。問題を見つけ、調べ、考える力です。」

これは自分が大学院に進む時に担当教授から送られた言葉です。

いろいろと難しい試験を受けると、自分の学んだことがすべてだと勘違いする輩が大量発生してしまうのは困りものですな...。