巷でいう程,酷くない

ya_stay2005-12-23

  • 巷ではあまり評判が良くはなかったみたいだけど,日本アカデミー賞の主演男優賞受賞者が 4 人も出ていて面白くないワケがないというミーハーな理由で原作を読んだらスッゲイ面白くてやっぱり気になって気になって仕方がないから TSUTAYA で勢いで買っちゃいました。ふだん,作品批評的なことはほとんどしないんだけど,それなりに原作に思い入れもできちゃってる身としては,やっぱりどこかに思ったことを残しておきたいなと思ったんで,ほとんど誰も見ることはないだろうここに書いてみることにします。
  • 海上自衛隊航空自衛隊が初めて全面的な協力をしたってことで臨場感はこれまでの比じゃないですから,これだけでも見る価値はあるんだと思いますデスよ。支援戦闘機と呼ばれるモノの F15 よりもドッグファイト能力は上といわれる F2 が 2 機並んで飛んでいるのを映画で観ることなんかこれまでなかったんですから。でも,きっとその自衛隊が『艦長が自衛隊(日本国)に対して反旗を翻すハズがない』と言ったからに違いないと容易に想像できるキャスティングの変更がストーリーを意味不明にしてますね。わざわざ主犯を艦長から副長にすり替えた上で艦長は早々に殺しちゃってるし...。F2 も撃墜シーンを入れないんだったらパイロットは誰でも良かったし,搭乗シーンも要らなかったんじゃないかな...。橋爪淳さんと真木蔵人くんは可哀想だ...。
  • なんとか原作の深い心の葛藤を映画の限られた中に閉じ込めようと頑張ってはいたけど,やっぱり消化不良になるのは仕方ないことだろうから,それは許しちゃいます。「消化するには原作を読んで下さい」って開き直ってしまえば,もっとテンポを上げることができた気もするけど,巷でいわれていた程は酷いとは思わなかったです。
  • でも後日談だけは原作から変更されて残念に思います。専任伍長には原作通りの展開で千葉の海岸の夕焼けの中に立って締めてもらいたかった気がするなぁ。そしたらみんなに勧められる作品になったと思うのに...。改めて原作を読み直そうという気になりました。