亡国のイージス

  • この夏に映画が公開されるらしい『亡国のイージス』。ゴールデンウィーク前に実家巡りの暇つぶしにと思って買っていたモノの何となく読みそびれていたのですが,日曜日から読み始めてすっかりハマってしまっておりました。本屋さんで平積みになっていて,上巻の本の帯に真田広之と寺尾聡,下巻の帯に佐藤浩市中井貴一を見たときに「そりゃ,面白い映画になるんだろうな」という期待を持ってしまったために手を出したわけですが,期待にたがわず面白いったらありゃしない。
  • 固い文章の小説は苦手なほうだし,どちらかというと敬遠しがちなテロや戦争という分野の小説だと思うんですが,文章の固さが心地よいテンポを紡ぎだしてくれる事もあるんだなぁということを実感しましたよ。兵器の専門用語がたくさん出てきても簡潔に解説してくれているので何とかついていけましたし。しかもこちらが勝手に予想する展開を見事なまでに裏切った展開をしてくれるし,読むのを中断するのがまどろっこしいったらありゃしませんでした。
  • 読了後の爽快感は久しぶりに感じた気がします。あまりに先の展開が気になってしまって読み飛ばした部分も多いので,もう少し余韻に浸ってから読み直したいと思ってます。